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2013.10.26

鉈切り丸

いのうえシェイクスピア『鉈切り丸』
10月12日(土)13:00
大阪オリックス劇場

脚本:青木豪 演出:いのうえひでのり(劇団新感線) 音楽:岩代太郎
出演:森田剛 成海璃子 秋山菜津子 渡辺いっけい 千葉哲也
    須賀健太 宮地雅子 麻美れい 若村麻由美 生瀬勝久 他

 先週の土曜に観劇に出かけてきた。大阪オリックス劇場は初めて。道に迷いながらなんとか到着。

 この芝居に決めたのは第一にキャストが良かったから。最近気になる役者さんが若村麻由美さん。この方は、結婚されてから暫くはお仕事から遠ざかっていたように思うが、最近よくお見かけするようになった。どんな役をしても、その役になれるうまい役者さんだ。

 第二に、いのうえシェイクスピアを観てみたかったから。劇団新感線の舞台はハチャメチャであまり好みではないのだが、シェイクスピアのリチャード三世を日本の鎌倉時代に重ねて描いたというストーリーはどんな演出をされるのか、興味があった。

 主演は森田剛さん。苦手なジャニーズ一族だが、大河ドラマではなかなかな演技だった。源氏の時代、計略をめぐらし親族を暗殺するなど悪事の限りを尽くし、天下をつかもうとした男『鉈切り丸』を好演していた。卑屈な男の哀れな愚かさが伝わってきた。しかしながら、やはり舞台で育ってこられた方々には遠く及ばず。

 若村麻由美さんは、鳥は背の高い方だと思っていたのだが、標準だったのね。無名塾出身だけあって、衣装映えがするし声にも張りがある。所作も美しい。

 麻美れいさんは以前舞台を拝見した時より年月が経っていたので、それなりの年輪を感じたが、存在感がハンパなかった。

 雑木林を舞台横一面に配置し、中央から左右に分割させて暗転を使わない場面転換がおもしろかったが、スムーズに雑木林が動かず途中ノッキングしていたのが気になった。大きな音がゴトン!とその度にしていたので。それに、転換時にけっこうガタンゴトンと大きな音が目立った。

 若手で頑張っていたのは、源義経役の須賀健太さん。映画オールウェイズの子役のイメージしかなかったのだが、立派な若武者であった。

 成海璃子さんも力演であったのだが、いかんせん和装の所作がお上手でなかった。ピョンピョンと跳ねているような足の運びは、洋物なら良いのだが。あと、もともと舌滑が良くないのだろうが、ちょっとセリフが耳に障るという感じ。

 いのうえ演出はコント仕立てな部分があり、かぶり物が出てきたりとリアリズムがなくなることがあり、これは好きになれなかった。

 舞台効果の生演奏は何処でやっているのかと思ったら、舞台上下袖にやぐらを組んでその中で演奏していた。やぐら正面に紗幕が掛かっており、演奏時は御簾のようにあげて進行を見ながら演奏していた。よーく見ると演奏者たちは平安庶民の恰好をしていた。なかなか凝っているではないか!

 キャストもスタッフも熱演だった。スタンディングオベーションの中、5回にもなったカーテンコールには演奏者たちも参加していた。

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