冬眠日記 その125
不幸中の幸い
群馬へ行く予定の17日土曜日、朝7時半。オジジがこけて、コンクリートの側溝(幅90cm高さ80cm程)に落ちかけた。顔面を打ち鼻と口からボトボトと出血しているのを、お隣の若旦那さんが発見して助けてくれた。
オジジは血圧が高く降圧剤を飲んでいる。見つけた時は脱力してボーとしていたので、こけたのではなく脳血管がプッツンしたのかと思い、「救急車を呼ぶ!」と言ったら、「呼ばんでもいい」とオジジが。どうやらこけてから長時間、側溝に落ちまいとフチを四肢で踏ん張ったため、身体の力が抜けてしまっただけだったらしい。
最短距離の総合病院に連絡して、8時過ぎに救急外来へ。連絡を取っている間、右頬が腫れてきて目がふさがってきたので、オババに言って氷嚢をあてさせたり、休日の早朝でまだ寝ていると思われる近所の愚弟宅まで走って知らせに行ったり、早朝からてんやわんや。
病院に着いた頃にはだいぶ出血も少なくなり、宿直の麻酔科の医師が顔面の傷は縫うほどではないと消毒だけをして、レントゲンの指示を出してくれた。レントゲン室から帰ってきて、休日当番の整形外科医に診てもらった。頭部も顔面も腕も足も腰も、骨に全く異常なし。顔面と四肢の傷のみということで、湿布も抗生剤も腫れ止めも何の処方もなく帰ってきた。
オジジは「腰が痛い」と訴えていたのだから、湿布くらい出してくれるだろうと思ったら、なーもなし。なーんかなぁ・・・・・ 医療費の安い高齢者は薬代使うなってことか?と勘ぐってしまうよなぁ。
とにかく、側溝にダイブする格好で転んだにもかかわらず、幅も高さのある側溝に落ちることもなく寸でのところで踏みとどまり、コンクリで顔面を打ったのに眼鏡のレンズが割れることもなく、切り傷だけですんだのは、まさに不幸中の幸い。
そして、鳥たちが出発する前だったってことも。出発後だったらお隣に大迷惑をかけてしまう。
当然、群馬行きは取り止め、ホテルもキャンセル。親戚中に怪我を公表することとなってしまったのはオジジには可哀想だったが、実の兄弟に会うことをずーと前から楽しみにしていたオババも可哀想だった。
だって、オジジは「犬走を掃いていて何かにつっかかった」と言うのだが、犬走の掃除なんて今までしたこともないんだもの。(我が家の犬走は側溝に面していて、しかも幅が狭く側溝側に斜めっているのだ。数年前にキッチンをリフォームして、そういうふうになってしまったのだ。)
なんで、この日に限ってわざわざそんな事を? だいたい、年で足腰が弱っているんだから、側溝の周りなんてウロウロしないでよぉ。
その日だけ打ち身から微熱が出たオジジは、ワタクシや愚弟にきつく言われ4日間禁酒しお粥さんを食べていた。調度一週間たった昨日、やっとお風呂に入ることができた。右手の青じみと鼻の下と唇の大きなかさぶたが痛々しいが、本人はいたって平気でコンビニにスポーツ新聞を買いに行くなど、だいたいいつもの生活に戻っている。




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